麻雀は総合力の勝負ですので、上級者の中で勝っていくためには、その時の場面場面で最善の選択を取り続ける知識と判断力、それを淡々と実行する精神力が必要になります。
ただ、麻雀初心者が麻雀中級者になるために必要な知識はそこまで多くありません。ルールを完璧に把握する?役を全て覚える?点数計算が出来るようになる?相手の待ちが読めるようになる?最初の内は全て不要です。
麻雀が強くなるために必要な3つの知識とは以下に示す通りです。
【1】最低限の牌効率
【2】降りの技術
【3】押し引き判断
「最低限の牌効率」とは“攻撃力”です。
「降りの技術」は“防御力”です。
そして「押し引き判断」は“判断力”です。
麻雀は攻め続けるだけで勝てるほど甘いゲームではありません。
もちろん守り続けても点数は減っていく一方ですので防御力だけ高くても勝てません。
攻める時と引く時の判断はとても重要な項目ですが、牌効率がズタボロの場合は攻めるチャンスが増えませんし、降り技術がない場合は引く時だと解っても振り込んで点数を失ってしまいます。
「攻撃力・防御力・判断力」この3つの総合力が麻雀力となる訳です。
それぞれについて説明します。
【1】牌効率について
麻雀は半荘が終わった時点で点数が一番高い人が勝者です。半荘は親の連荘を除けば8局あります。そして1局1局は和了れる人は1人だけです(ダブロン等を除く)。
とても重要なことですのでもう一度言います。
麻雀は4人で行いますが、「和了れる人は1人だけ」です。
役満一向聴よりも平和のみで和了りきることの方が価値が高いのです。
麻雀において最強の役は「立直」です。この「立直」をいかに早く打てるかが重要で、そのために牌効率を学ぶ必要があります。
麻雀において速度がそのまま攻撃力になるのです。
牌効率は和了確率×期待打点が最高となるように牌を選択することであり、打点と受け入り枚数の比較や鳴き判断なども考慮されるべきですが、それは別記事で説明することとし、今回は割愛します。
先に和了りさえすれば振り込むこともないため、牌効率がしっかり身についていると、トータルで見て防御力も上がっていることになります。
最初の項で「最低限の牌効率」と書いたのは、牌効率は80点で十分だからです。牌効率を100点満点にするのは常人では不可能です。大事なのは悪手を打たないこと。麻雀には1打の差で和了りを逃し振り込んでしまうという得失点差2万点以上のような地獄行の悪手というものがちょこちょこ出現します。致命的なダメージを負うような悪手さえ防げれば良いです。それが最低限の牌効率と呼んでいるものです。それを学ぶために必要な事項については別記事にて解説いたします。
【2】降りるとは
降りるとはその局に和了ることを諦めて失点を防ぐように打つ(手を崩してでも安全牌を切る)ことです。
前項で麻雀は1人しか和了できないのだから最速で和了りを目指せば防御力も高まると書きましたが、麻雀は運の要素がかなり高いゲームです。
ランダムに配られた13牌により、開局時から4人のスタートラインが違います。良形一向聴の人もいれば手牌バラバラの愚形4向聴の人もいるわけです。究極に牌効率を極めたとしても全てを先制することは出来ません。確率的には低くとも1巡目聴牌してダブル立直を打たれる場合もあるのですから。
よって、降りる技術というのは麻雀において必須の知識ですが、和了を目指すゲームにおいて途中で和了を放棄することは楽しくないと思う人が多いのは事実です。だからこそ「降りる」という選択を戦略的に取れる人は麻雀の勝率がグッと上がります。
自分以外の3人が全員攻撃全振りで降りるという行為をしない、後手を踏んだ時は自分だけは降りると仮定します。麻雀において先制を許したあとに追いついて更に和了りきるという場面はそう多くありません。3人が全員攻めていれば点数の横移動の可能性が可也高くなります。失点はツモされた場合と運悪く追いかけられて振り込む場合のみです。自分だけが「降り」という選択肢をもっていればトップ率は上がり、ラス率は極端に下がることでしょう。
中級者から上級者へ上がるためには「回し打ち」という技術も必要ですが、最初は覚える必要はありません。
降りるためには牌の安全度を知ることが重要です。そして安全な牌を河や自分の手牌の情報から探し出し、どの順で切っていけば良いかが分からないといけません。
牌の安全度については別記事にて説明します。
【3】押し引き判断
私はこれが麻雀で一番重要だと思っています。攻める時に攻めて、引く時に引く。これさえ狂わなければ安定して勝ち越せます。
麻雀覚えたての超初心者は全て押して構いません。押し引き判断を覚えてそれに則って途中で降りるという行為は最初の内は楽しくないと思います。経験を積んで、最近勝てなくて面白くない、もっと強くなりたいと思った時に実践すると良いでしょう。
この記事にたどり着いた方は少なくとも麻雀が上手くなりたいという意思を持っていると思いますので、押し引きが重要ということは覚えて頂きたいです。
一番簡単な押し引き判断を以下に示します。
・門前で聴牌した場合、待ちが3枚以上あれば全て立直
・誰かから立直が入った場合、2向聴であれば全てオリ
・親から立直が入った場合、聴牌以外は全てオリ
・親以外から立直が入った場合、良形1向聴で満貫以上確定であれば押し
・3副露している相手は立直を掛けられたと同等とみなす
・2副露でも満貫以上が確定している場合(発ドラ3など)は立直と同等とみなす
ここでいう良形1向聴とは最終形が6枚以上の待ちになる両面両面(受け入れ16枚)以上の牌姿とします。
例外は腐るほどありますが、最初の内は上記の通りで良いと思います。
もっと詳しい押し引き判断は別記事にて詳細に説明します。
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